こんにちは、札幌市南区のときわプロケア歯科クリニック、受付の白戸です。今回はお子さんの指しゃぶりについてお話させていただきたいと思います。

指しゃぶりをすることによる影響として、歯並びの心配をされる保護者の方も多いですよね。お電話でも時々「指しゃぶりを止めないので歯並びが心配」とお問い合わせいただくことがあります。今回は指しゃぶりが与える影響、そして指しゃぶりを止める方法等ご紹介させていただきたいと思います。

                                

「指しゃぶり」と聞いてうちの子も・・・と心配になった方もいるのではないでしょうか。「指しゃぶり=絶対にやめさせないといけないもの」ではありません。赤ちゃんの精神発達段階の1つとして必要な反応なのです。指しゃぶりはお母さんのおなかの中にいるときから始まっています。生まれたばかりの赤ちゃんには原始反射(探索反射・口唇反射・吸てつ反射)があるのでそれによって教わらなくても哺乳瓶など吸う事が可能です。

そして指をしゃぶっている赤ちゃんは寝つきがよく夜泣きが少ないと言われ、安定した睡眠にも役立っています。また生後5~6か月頃から物を握れるようになると自分の手や指をなめることや、身の回りの衣類や玩具をなめたりしゃぶったりすることで形や味を確かめるようになります。この行為も赤ちゃんが発達する上で必要なことです。

卒乳した後も吸っていると安心するという記憶が残っているため気分を鎮めたいときや不安や緊張のあるとき、眠たいときに指をしゃぶることで気持ちをコントロールします。

そのため乳児期の指しゃぶりは機能発達面では意義があるとされており、0歳から3歳までの指しゃぶりは無理にやめさせる必要はありません。

しかし、歯や顎の発達が著しくなる4歳以降の指しゃぶりについては時間や頻度、強さにもよりますがその後の歯並びに悪影響を及ぼす可能性が出てきます。

指しゃぶりが与える影響として

  • ・前歯が前に出る(上顎前突、出っ歯と言われるもの)
  • ・上下の前歯の前に隙間が空く(開咬)
  • ・口呼吸が多くなる                                                           

    などが挙げられます。

指しゃぶりの与える影響をお伝えしましたが、指しゃぶりをやめるための具体的な方法としてまずやめなければいけない理由を説明することが大切です。子どもによって指しゃぶりの原因は様々です。歯並びに影響を及ぼす理由を写真や絵を使って「自分の口の中がどうなっているか?指を吸うと何が悪いか?なぜやめないといけないか?」を説明し理解してもらうこと、絵本を通して伝えることも1つの方法です。あとはすぐにと焦らずにいつまでにやめようねと子どもと一緒にゴールの目標日を決めることで子どもの意見を尊重して進められます。毎日カレンダーにシールを貼って子どもと楽しみながら指導していくことも効果的な方法です。

他にも指サックをして口に指を入れられなくすることや、苦い味のマニキュアを塗って口に入れないようにする方法もあります。

歯並びに影響が出ないようにするためには4歳までにやめることが目標ではありますが、お子さんの気持ちを受け止めてサポートしていきましょう。

指しゃぶりについて、色々とご紹介させていただきましたがどうしてもやめられない場合や何か不安があった場合、お悩みの場合はいつでもお気軽にご相談くださいね。

ときわプロケア歯科クリニック