入れ歯のお手入れについて①
こんにちは。
札幌市南区にある ときわプロケア歯科クリニック
助手の新山です。
普段、皆さんは入れ歯をどのようにお手入れしていますか?
そのタイミングやお手入れ方法、管理の仕方など様々だと思います。
入れ歯は人工歯なので、虫歯にはなりません。
しかし、汚れたままにしておくと口臭やお口のトラブルの原因になります。
食べかすやプラーク(歯垢)が付いたまま放置すると、
カビの1種であるカンジダや義歯性口内炎の原因になります。
入れ歯による慢性的な刺激や圧迫で、粘膜や入れ歯の床に炎症が起こることも…
唾液に含まれる細菌が増え、気管に入ると誤嚥性肺炎を起こす危険性もあります。
入れ歯はデリケートなので、適切なメンテナンスを怠ると
変形や破損の危険があり、これが口の中で違和感や噛む機能、
発音にまで影響を及ぼすこともあります。
歯磨きと同じように毎食後洗うことが理想的ですが、
せめて1日一度は丁寧に洗うことは口腔内の健康はだけでなく、
全身の健康を守るためにも大変重要です。
今回はよくある間違った入れ歯のお手入れと
正しい方法をお伝えしていきます!
✕熱湯に入れる
入れ歯を熱湯で消毒しようと考える方も少なくありません。
しかし、入れ歯には高温に弱いプラスチックや樹脂が使われており
熱湯に入れると変形や劣化により使えなくなる場合があります。
〇熱湯ではなくこまめに水またはぬるま湯につけておく
入れ歯は乾燥しても、材質が劣化、変形しやすくなります。
✕入れ歯洗浄剤に長時間浸ける
洗浄剤は「長く浸けるほど汚れや細菌が完全に取れる」わけではありません。
長時間洗浄剤に浸けるとその液体の中で細菌が増殖し、
入れ歯に付着する細菌の数が増加するリスクがあります。
〇就寝前は古い洗浄液に再度浸けるのではなく、
新しい洗浄剤を用意して浸けるようにしましょう。
✕硬い歯ブラシやスポンジを使う
色素の沈着や歯の黄ばみ、歯石といった入れ歯の頑固な汚れは
特にきれいにするのは難しいです。
汚れが入れ歯の目立つ部分についた時は、すごく気になりますよね。
しかし、毛先の硬いブラシや研磨性の高いスポンジを使用すると、
入れ歯の表面を傷つけることがあり、最終的には破損へと繋がります。
〇柔らかいタイプの歯ブラシでブラッシングする
市販の歯ブラシで入れ歯を磨くのは問題ありませんが、
入れ歯専用のブラシを利用するとより簡単に洗浄できます。
入れ歯専用ブラシは、頑固な汚れを効果的に磨き落とすことが
出来るよう設計されていて、柄も太く、持ちやすく、
うまく力を入れて磨きやすいのが特徴です。
✕歯みがき粉で磨く、漂白剤に浸ける
特に研磨剤が含まれる歯みがき粉は、入れ歯を削ってしまい
変形、劣化、菌の増殖に繋がります。
また、漂白剤は入れ歯の入れ歯を変色させたり、
表面が荒れたり、変形するリスクがあります。
〇入れ歯のお手入れには専用の洗浄剤や
ブラシを用いることが最も効果的です。
入れ歯をより良い状態で長く維持するには、
毎日のお手入れと定期的なメンテナンスが欠かせません。
繊細なお口の中で使用するものです。
些細なことでもお困りごとや、違和感などありましたら、
かかりつけの歯科にご相談ください。