Monthly Archives: 11月 2016

本末転倒

こんにちは!

札幌市南区のときわプロケア歯科クリニック・院長の森公寿(きみひさ)です。

一人のご婦人が歯の痛みを訴えて、当院を来院しました。痛みのある歯以外にも治療を要する歯があったのでその旨を伝えると次のような返事が返ってきました。

「先生、私は積極的に治療はしなくてもいいです」「いっそのこと全部抜いて総入れ歯にすることはできないものでしょうか」

とおっしゃるのです。その理由をお聞きすると…

「私の親を看取る前、介護状態だったときに歯が残っていて、いろいろ大変だったんです。私が介護される立場になったとき、同じような迷惑を周りの人たちにかけたくないんです。だからその時までには総入れ歯になっていたいんです」

私は、「介護前提ですかっ!!(心の叫び)」とびっくりするとともに、「いかにも日本人らしい考え方だなぁ」と半分感心してしまいました。

みなさんはどう思いますか?

そもそも、寝たきりの人がこんなに多い国は世界中見渡しても日本だけです。

病気になったら、誰でも平等に格安に治療を受けられるこの国の国民は、病気や体の衰えを未然に「予防」するという意思が希薄です。

まずそのことを認識することが重要です。

それでは具体的に何をすればよいのでしょうか?今までの日本人に足りなかったこと。

運動?重要ですよネ。

栄養?とっても大切です。

でも、それ以上に効果的なのは「歯を残すこと」ではないかと思うのです。

運動するのでも、栄養を取るのでも、上下の歯がしっかり支えあっていることは非常に重要です。

それが無くなったとたんに衰えていくのは、理屈ではないです。動物って、そんなものなんです。人間も決して例外ではない。

結局はそこに落ち着くのかと思われますか?

結局はそこに落ち着くんです。

みんなで取り組もう、予防歯科!

 

 

 

 

親子検診をおすすめする理由④

みなさん、こんにちは!

札幌市南区のときわプロケア歯科クリニック・院長の森公寿(きみひさ)です。

当院では、お子様の定期検診をはじめる際、ぜひ親子で検診を受けてくださるよう親御さんにお願いしています。

なぜなら、そうしないとお子さんの検診の効果が上がらないからなんです。

今回は、その最終回です。

親子検診が必要な理由④     悲しき「とりあえず予防

どうも、自分は定期検診に行く気にならないという大人も、ご自身のお子さんのこととなると話は別なようです。

自分ははともかく、子供にだけは健康であって欲しい。 親としての責任を果たしたい。 他の子が検診に行っているから、自分のこどもも負けさせたくない。 との思いから、とりあえず子供には予防歯科に通わせる という人が増えています。

けれども、それじゃあダメなんです。

「とりあえず予防」では結局効果は低いんです。

満足のいく効果を望むなら、親子で定期検診を受ける必要があるんです。

子供だけが受けるとりあえず予防には、次のような出来事が起こります。

A君は3ヵ月おきにきちんと定期検診に通ってきます。けれども歯はきれいにしているのに来るたびに虫歯がみつかってしまうのです。 予防歯科は虫歯を防いでなんぼ。 院長は不機嫌になり、担当衛生士は「なんで、こんなことになっちゃうのヨ!」と叱責されるのでした。

そんなある日、A君の通う小学校の校医である院長は年に一度の学校検診でA君の検診をして驚きました。

A君の口の中が汚い。

たまたま今朝歯磨きを忘れただけなのか、何日もまったく磨いていないのかは見ればすぐにわかります。A君はおそらく、検診の前にだけ一生懸命歯を磨いてきたのでしょう。この日はちょっと油断してしまったんですね。 これでは、虫歯を防ぐことはできません。

検診に来た時、歯はきれいなんだけれど、なぜか歯ぐきが傷だらけのBちゃんに事情を聴くと、

「今日は検診だからママが磨いてくれたー」

「へー、Bちゃんはいつもお母さんに仕上げ磨きしてもらってるんだー」

「んーん、いつもは一人で磨いてるよ(^o^) 」

「…あ、そっかそっかー…」 ……ダメじゃん!検診の時だけ磨いちゃー!

とりあえず予防の特徴は、自分のための検診ではなくて、検診のための検診になってしまっていることなんです。 それでは意味がありません。

そのようなことを防ぐためにも、ぜひ家族全員で予防歯科に取り組んでもらいたいんです。